医学・医療
<8>片頭痛
先週末、横浜に行ってました。
新横浜プリンスホテルで開催された第52回日本頭痛学会総会に参加して、演題発表をしてきました。教育セミナーも出席して勉強してきましたよ。まだまだ勉強することは山ほどありそうです。
ふだんから頭痛薬を飲んだり我慢したりしている、特に若い女性のかたがたは「自分は頭痛持ち」であり、「頭痛はあって当たり前」という世界にいると思われます。
この頭痛のほとんどは片頭痛と呼ばれるものです。
2000年代に片頭痛専用の薬剤であるトリプタンが普及してから片頭痛の治療法が大きく変化しました。
そして2020年代の今、CGRP関連抗体薬という活気的な薬剤の誕生により「当たり前だった」頭痛が当たり前ではなくなりました。内服薬に比べると高価な注射なので手が出にくい患者さんもおられるでしょうが、いずれは同等の効果を持つ内服薬だって誕生するでしょう。
着実に治療法は良くなってきています。
しかし、頭痛で苦しんでいる患者さんが多いこと、我慢して働いているかたが多いこと、そのために仕事も家事も効率が低下したり人生が楽しめなかったり、そういうかたが大多数いて大きな経済損失になっていることは一般には知られていないようです。
そういった認知もこれから必要なのでしょう。