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院長コラム
<35>数学の深さ
2022年。とあるテレビ番組において、林修氏と森岡毅氏との対談で興味深い内容がありました。
学生時代に学んだ「数学」が大人になって何の役に立っているか?
森岡氏が言うには、「論理的思考を身に着けるため」ということででした。
必要な計算だけでなく、問題提起からどういう公式をどういう順にあてはめて、目的を達成するためにどのように対処していくのが近道なのか?
これには好きとか嫌いとかの感情が入らず、ひたすら正しく冷静に解を導く必要があります。
点数が取れるとか取れないとかはどうでもよく、そういう訓練を子供時代から続けることで、大人になってから論理的思考ができるようになる、問題解決能力を身に着ける、ということでした。
論理的思考ができる人は、やりたいことが叶っているように思える、とも森岡氏が語っていました。
昨今は、いろんなデマや陰謀論に振り回されている人が多いです。
マスクが品切れになるから同じ紙製品であるトイレットペーパーがなくなるとか、何月何日に大地震が起きるとか。
コロナの予防接種にマイクロチップが入っているとか言う人もいましたよね。
たしかに人間の脳は損をすることを嫌うようにバイアスがかかって判断しますので、ネガティブな情報を信じてリスクを減らそうというふうに働きます。
それって以前のブログでも述べましたが、合理的とは対極にあります。
幽霊を怖がって神社やお寺を建てた昔の人と同じです。
数学の話に戻りますが、そこで林先生が言います。
数学をやってこなかった人は「定数」を「変数」と混同して動かそうとする。
その言葉に森岡氏も強く共感していました。
「定数」はどうやっても動かない決まった数値です。
「変数」は固定されていない幅のある仮の値です。
どうやっても変わらないものに対して、それを変えようと努力する人たち。
そこに注ぎ込まれるエネルギーは非効率であり、定数を変えようとするより変数を理想に近づけることにリソースを注いだ方がいいということです。
極端な例でいえば、性格が気に入らない相手に対して、その人に変わってほしくて色々工夫したり他人を巻き込んだり長い時間かけて説得するよりも、自分が変わればいいのです。無視するなり逃げるなり、その人より強くなったり。
自分に冷たい世の中を嘆くより、その世の中をうまく渡れるように自分を磨けばいいのです。
コミュニケーションが苦手でどうしようもなければ、コミュ障でもやっていける職種を選択すればいいのです。
数学が何の役に立つのか?の問いですが前述の対談では言及しなかったものの、思いつくことを述べれば
買い物での計算、家計管理、統計データの理解、金利や保険の仕組みなど、日常には必ず数字の扱いがあります。
数式は世界共通の言語でもあり、複雑な現象を定量的に表現できるものです。医学も工学もITも、数学なくして存在できません。紀元前の人類の知恵から積み上げられてきた文化でもあります。
数学は、具体的な事象から本質的なパターンを抜き出し、一般化して扱う力がつきます。これはビジネスや人生設計にも役立ちます。
まとめると、数学は「生活の道具」であり、「論理思考のトレーニング」であり、「人類の文化」であり、さらに「未来を切り開く力」でもあります。
計算だけをするものでなく、実用的な側面と思考の訓練とを兼ね備える学問ということでしょう。
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鳥取側から見た夏の大山。暑かった・・
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